オバマ大統領就任演説
オバマ新大統領:党派超え多様性強調「対立から脱却を」

Obama Inauguration Speech オバマ大統領就任演説 MP3(12分53秒)
2009.01.21 バラク・オバマ第44代米国大統領就任演説 ワシントンの連邦議事堂前
President-elect Obama at the Lincoln Memorial Concert
オバマ大統領 就任式 就任演説 (TV録画:日本語同時通訳付き)
Barack Obama Inauguration Speech part 1 of 2 (Live) オバマ大統領肉声(1 of 2)
Barack Obama Inauguration Speech part 2 of 2 (Live) オバマ大統領肉声(2 of 2)
アメリカワシントン時間2009年1月20日正午(日本時間21日午前2時)、アメリカ史上初めてのアフリカ系(黒人)大統領となったバラク・オバマ上院議員は、大統領就任演説で、困難な時代にアメリカ国民一人ひとりが団結し、責任を共有し、希望を持って米国を再生させる「チェンジ( 変革)」の一翼を担うよう呼びかけました。
オバマ氏は「私たちは自らを奮い立たせ、アメリカを再生する仕事に取りかからなければならない」と呼びかけました。さらに「今求められているのは、新たな責任の時代だ。それは、一人ひとりのアメリカ人が、私たち自身と私たちの国、世界に対する責任があると認識することだ」と述べ、アメリカの再生の作業への自覚と参加を求めました。
オバマ大統領就任演説
[英語原文]
リンク(pdf) http://www.heraldo.es/documentos/discursoobama.pdf
[日本語訳」
努力と責任感で「どんな嵐にも耐えよう」オバマ大統領の就任演説 全文翻訳
訳者(私)による意訳を含みます。 ( )内は、訳者が補足したものです。
文中の太字は、本文中の印象的なことばです。
市民の皆さん、
私は今日ここにこうして立ち、直面する責務を前に身が引き締まる思いです。そして同時に、皆さんが託してくださった信頼に感謝し、先人たちが払ってくれた犠牲に思いを致しています。私はブッシュ大統領が私たちの国のために尽くしてくれたその献身に感謝し、さらにこの移行期を通じて示してくださった思いやりと協力に感謝します。
これまでに(私を含め)44人のアメリカ人が大統領の宣誓をしてきました。大統領の宣誓はこれまで、繁栄の波が高まる中で、そして平和という穏やかな海の中で、繰り返されてきました。しかしこの宣誓は時折、暗雲かき曇り嵐が吹きすさぶ中でも、繰り返されてきたのです。こうした時でもアメリカは歩き続けてきました。それはただ単に、政府機関の能力やビジョンが優れていたためではなく、「We the People (私たち合衆国の人民)」が、先人たちの理想を大事に守り続け、(独立宣言など)建国の文書に忠実であり続けたからです。(訳注・「We the People」とは「独立宣言」の冒頭)
これまでずっとそうでした。そして今の世代のアメリカ人にとっても、そうでなくてはなりません。
私たちが危機の最中にあることは、現在では明白です。私たちの国は、暴力と憎しみを掲げる大規模なネットワークを相手に戦争を行なっています。また、私たちの経済はひどく弱体化してしまいました。一部の人の強欲と無責任のせいではありますが、私たちみんなが全体として、新時代に向けて厳しい選択をして国を準備してこなかった結果でもあります。そのために人々は家を失い、職を失い、企業は倒産してきました。私たちの医療保険は高過ぎます。私たち国の学校はあまりに多くあちこちで疲弊しています。そして(石油などを大量消費する)私たちのエネルギーの使用方法が、敵を強化し、地球への脅威となっている証拠が、日増しに増え続けています。
どれもこれもデータや統計に基づく危機の指標です。それに対して、数字では計りにくいのですが同様に深刻なものに、アメリカ全土に広がる自信の喪失があります。それは、アメリカの衰退は避け難いものだという、いかんともしがたい恐怖。そして次世代の国民は生活水準を下げなくてならないという、つきまとう不安。こういう自信の喪失のことです。
私は今日、みなさんにはっきり言います。私たちが直面する課題は、現実のものです。課題は深刻で、たくさんあります。簡単には解決できませんし、短期的に解決できるものでもありません。けれどもアメリカよ、これは知っておいてもらいたい。課題は、解決します。
私たちが今日のこの日、ここに集まったのは、恐怖よりも希望を選び、対立と不和よりも目標を共有することを選んだからです。
今日のこの日に私たちは、長らく私たちの国の政治の首を絞めてきた些細な不満や偽りの約束はもう終わりだと、そう宣言するために、ここに集まりました。今日私たちは、長い間、私たちの政治を縛ってきた主張や教義に終止符を打つことを宣言します。
私たちはまだ若い国です。けれども聖書の言葉を借りるなら、子供じみた事はもうやめるべき時が来ました。今こそ、私たちの不屈の精神を再確認する時です。自分たちのより良い歴史を選びとり、世代から世代へと受け継がれてきたあの貴重な贈り物とあの崇高な理想を、さらに前進させる時が来たのです。それは、すべての人は平等でかつ自由で、誰もが最大限の幸福を追求する機会を与えられる権利をもっているのだという、あの神から与えられた約束のことです。
私たちの国がいかに偉大な国か再確認するにあたって、私たちは、あらかじめ、何もしなくても偉大な国として与えられたものではないことを承知しています。偉大さとは、自ら努力して獲得しなくてはならないものです。長い旅路を歩んできた私たちの国は、これまでも決して近道をしたり、適当なところで妥協したりしませんでした。私たちの旅は、気の弱い人たちには不向きな道中でした。気の弱い人たち、働くよりも楽をしたい人たち、富や名声の楽しみだけ求める人たち、そういう人たちは、私たちの旅路には向きません。それよりも、長く険しい道を登って、私たちの国を繁栄と自由に向けて引き上げてくれたのは、危険を恐れない人たち、実行力ある人たち、ものを自分の手で作る人たち、そういう人たちでした。中には功績を賞賛された人たちもいますが、多くの場合は、仕事より娯楽を好んだり富と名声だけを求めることなく、地道に働き続けた人たちなのです。
そういう働く人たちが、私たちのために、ほんのいくらかの持ち物を荷物にまとめて、新しい生活を求めて、様々な大海を越えてこの地に渡ってきたのです。
そういう人たちが、私たちのために、汗を流して懸命に働き、そして西部を開拓してくれたのです。そういう人たちが私たちのために、鞭に打たれても耐えて、固い大地を耕してくれたのです。
そういう人たちが、私たちのために、(独立戦争の戦場の)コンコードや(南北戦争の)ゲティスバーグや(第2次世界大戦の)ノルマンディーや(ベトナム戦争の)ケサンといった戦場で戦い、そして命を落としていったのです。
こういう男たち女たちは、繰り返し繰り返し、私たちがより良い生活を送れるようにと、苦闘し、自らを犠牲にし、自分の手がボロボロになるまで働いてくれたのです。彼らにとってアメリカとは、個人個人の野心の集まりよりも大きいものでした。出身の違いや貧富の差、党派の違いよりも、もっと大きな偉大なものでした。
そしてその同じ旅を、私たちも続けているのです。私たちの国は依然として、この地球上で最も繁栄した、最力な国であり続けています。私たちの国の労働者は、今の(経済)危機が始まった時と比べて、生産性が落ちたわけでは決してありません。私たちの創造性が低下したわけでもなければ、先週や先月や昨年に比べて私たちの国の製品やサービスに対する必要性が減ったわけでもありません。私たちの能力は衰えてはいません。けれども、何もせずに済む時代は終わりました。狭い利益を死守したり、面倒な決断を先送りしたり、そんなことをしていられる時間は、確実に終わったのです。今日から私たちは、自ら立ち上がり、ほこりを払って、アメリカを再生する仕事に着手しなければなりません。
なぜなら、どこに目をやっても、やらねばならない仕事だらけだからです。私たちの国の経済状況は、大胆かつ迅速な行動を求めています。そして私たちは、ただ新規の雇用を創出するのだけでなく、成長の新たな基盤づくりのためにです。商業を支えて私たちを一つに結びつけます。道路や橋を建設し、送電網やデジタル通信回線を敷きます。科学を本来のあるべき姿に戻し、医療技術を向上させながら、そのコストを削減します。そのために最新技術を駆使していきます。私たちは、太陽と風と大地のエネルギーを利用して、自動車を走らせ工場を動かしていきます。そして私たちは、新時代の要請に応えるよう、学校や単科大、大学を改革していきます。どれも可能ことばかりです。そして、これらのすべてを、私たちは実現していきます。
私たちの野望の大きさについて疑念を抱く人がいます。そういう人たちは、私たちのシステムは多くの大きな計画に耐えられないと指摘する人もいます。だが、彼らは忘れています。私たちの国がこれまでに何をしてきたかを忘れ去っているのです。想像力に共通の目的が結び付き、必要性に勇気が結び付いたとき、自由な男女が何を成し遂げられるかを、忘れているのです。
皮肉屋たちは、彼らがよって立つ地面が、すでに動いていることを理解できないでいるのです。つまり、これまで私たちをずっと巻き込んでいた無毛な政争は、もう意味がないものだということを。今日のこの日に私たちが問いかけているのは、政府が大きすぎるか小さすぎるかではなく、政府がきちんと機能しているかどうかです。国民がまともな賃金の仕事を見つけられるよう、政府が協力しているかどうか。適正な医療費で医療サービスを国民に提供できているかどうか。十分な退職資金を各家庭が手に入れることができるように政府が支援できているかどうかです。「イエス」と言える分野についてはこのまま続行しますし、「ノー」と言う分野についてはその政策はそこで終わりにします。そして国民の税金を扱う私たちは、適切に支出し、悪弊を改め、誰からも見えるように透明性の高い形で仕事をするよう、責任を持ちます。国民と政府の間に不可欠な信頼関係は、それによって構築することができるのです。
問うべきなのは市場の良し悪しではありません。富を作り出し自由を広めるという市場の力に比肩するものはありません。けれども、今回の(経済)危機で、市場を注意深く監視していないと、市場は無軌道で野放図な動きをしてしまう恐れがあることを、改めて思い知らされました。さらには、富める者を引き立てるだけでは、国は長く繁栄できない、ということも、今回改めて認識しました。昔からそうだったのですが、私たちの国の経済がうまく行くために大事なのは、国内総生産(GDP)の規模だけではなく、その繁栄がどこまで届いているかなのです。大事なのは、やる気のある全ての人に、私たちがいかに広くチャンスを提供できるかです。慈善でそうするのではなく、その方が確実に国民全員の共通の利益にかなうからこそです。
国民の防衛について言えば、安全と理想は両立できないという主張は誤ったものだと断言し拒絶します。私たちの国の建国の父たちは、私たちには想像もできないような困難を前に、法の支配と人権を保障する権利章典を起草しました。そしてその後の世代が血を流す犠牲を払って、権章の中身を拡大してきました。そこに掲げられた理想はいまも世界を照らしています。私たちは単なるご都合主義で、この理想を捨て去ることなど全くありません。
なので、今日この日(の式典)を見守っている他の国々の人たちや外国政府の皆さんに申し上げたい。(アメリカの)巨大都市の住民から、私の父が生まれた小さな村の人たちにまで。皆さんに申し上げます。アメリカは、将来の平和と尊厳を求める全ての国家とあらゆる男女や子供の友人であり、私たちは再び、世界をリードする役割を果たす用意ができていることを、知って頂きたい。
先人たちが、ファシズムや共産主義を屈服させたのは、ただミサイルや戦車によってではなく、強固な同盟関係や、揺るぎない確信によったものです。彼らは、自国の力だけで自分たちを守れるものではないと理解していましたし、いくら自分たちに力があるからといって好き勝手をしていいというものではないとも理解していました。その代わり先人たちは、力というのは賢明に使えばこそ育つものだと理解していました。国の安全は、国の主張の正当性や、規範としての説得力から生まれるものだと、謙遜と自制という穏やかな資質から生まれるものだと。
この伝統を守っていくのが、私たちです。改めてこの行動規範に導かれ、私たちはもっと更なる努力と協力と国家間の理解を必要とする新しい脅威に立ち向かって行くことができます。私たちは責任をもって、イラクをその国民の手に委ねていく行動を開始します。そして私たちは責任をもって、努力して勝ち取った平和をアフガニスタンに築き上げていきます。古い友人たちやかつての敵対国と共に、私たちは核の脅威を軽減するために不屈に努力し、地球温暖化という恐怖を巻き返していく不断の努力を行っていきます。自分たちの生き方を曲げることはないし、生き方を守るのことに迷いもしません。そして自分達の目的を進めるためにテロを引き起こし恐怖を広め、罪のない人々を惨殺することで目的を果たそうとする連中には、私たちは今ここで言おう。お前たちよりも我々の心は強固であり、決してくじけたりしない。先に倒れるのはお前たちだ。私たちははお前たちを打ち負かす。
なぜなら私たちは、我が国の多様性という遺産は、決して弱点などではなく、むしろ長所だと知っているからだ。私たちの国はキリスト教徒とイスラム教徒と、ユダヤ教徒とヒンズー教徒と、そして信仰をもたない人たちが集まった国です。地球上のあらゆる場所からもたらされた、あらゆる言語とあらゆる文化で形作られた国です。そして私たちには、南北戦争という内戦や人種隔離という苦い経験があり、その結果、前よりも強くなり団結して暗い時代から抜け出しました。その過去があるからこそ私たちは、古くからある憎しみはいつかなくなり、民族を隔てる線も消えるものだと信じずにはいられないのです。部族の壁は間もなくなくなり、そして世界がより小さくなるに連れて、私たちに共通の人間愛が現われてくることになると。そして、新しい平和の時代を導くために、アメリカは自分たちの役割を果たさなければならないことを。そう信じずにはいられないのです。
ムスリム(イスラム)世界に対しては、共通の利益と相互の信頼をベースに、新しく前に進む道を模索しています。紛争の種を撒き、自分たちの社会の問題を欧米のせいにする国々の指導者たちには、こう申し上げる。国民は、あなたたちがものを破壊することによってあなたたちを指導者として評価しない。国民は、あなたたちがものを築き上げることによってあなたたちを指導者として評価するのだと言いたい。腐敗と不正と批判意見を抑圧することによって権力にしがみついている人々に申し上げる。あなたたちは、歴史の誤った側にいることに気付くべきだ。そして、もしあなたたちが、その握りしめた拳を開く気持ちがあるのなら、私たちはあなたたちに手を差し伸べることができる。
貧しい国の人たちへ、誓います。みなさんの農場を豊かにし、清潔な水が流れるようにし、飢えた人々を満たし、知識を求めてやまない頭脳に栄養を与えるよう、私たちはみなさんと一緒に働くことを約束します。そして私たちのアメリカと同様にに比較的豊かな国には、こう申し上げます。私たちは各国で苦しんでいる人々に、もうこれ以上無関心でいるわけにはいきません。またこれ以上に無思慮に、世界の資源を使い続けるわけにもいきません。世界は変わったのだから、私たちもそれに合わせて変わっていかなくてはならないのです。
私たちの目の前に現れた任務を考えながら、つつましい感謝の気持ちを持つとともに、遠い砂漠やはるかな山々をパトロールしている勇敢なアメリカの軍人たちを思い起こします。彼らは多くのことを教えてくれますし、アーリントンの国立墓地に眠る戦死した英雄たちは時代を超えて囁き続けています。彼らには、私たちに語りたいことがあるはずです。私たちが、彼らに敬意を表すのは、私たちの自由を守ってくれたからというだけではなく、彼らが奉仕の精神を体現しているからです。自分たちよりも大きな何かに意味を見出そうという、その意欲のことです。そして今この時、一つの時代が形作られようとしているまさにこの瞬間、私たち全ての者に求められてるのは文字どおり、この奉仕の精神なのです。
なぜなら、確かに政府は多くのことができますし、多くのことをしなくてはならないわけですが、究極的には、私たちの国が頼みにしているのは、アメリカ国民の信念と決意のほどなのですから。それはたとえば、防波堤が決壊したときに見知らぬ人を自分の家に迎え入れる優しさだったり。友人が職を失うのを傍観するよりは自分の就業時間を減らした方がいいという労働者の無私の思いやりだったり。真っ暗な時代を私たちが乗り越えていくには、国民のそういう気持ちが必要なのです。煙が充満した階段に飛び込んでいく消防士の勇気、子供を育てる親の献身の気持ち、そのような心が、私たちの運命を最後に決めるのです。
これから私たちは新しい問題に直面するかもしれません。取り組むための手段も、新しいものかもしれません。しかし私たちが成功するには、勤勉と誠実、勇気と公平、寛容と好奇心、忠誠と愛国心、といった価値観が必要なのです。これらは昔から変わらない価値観です。真実の、本物の価値観です。そういう価値観こそが、私たちの歴史をずっと静かに前進させてきたのです。今何が求められているかというと、こういう真実に立ち返ることです。私たちに今求められているのは、新たな責任の時代に入ることです。それは、一人ひとりの国民が、自分たち自身への責務と、国への責務と、世界への責務があると認識することが必要です。嫌々、不承不承に責務を担うのではなく。難しい仕事に全身全霊を尽くすことほど、心が充実し、人格を作り上げてくれるものはないのだとしっかり認識した上で、進んで喜んで責務を受け入れることが、今必要なのです。
それこそが、市民社会の負担と約束です。
私たちの自信は、そこから出てくるのです。神が私たち一人ひとりに、不確かな運命を自ら作り上げていくよう求めている、私たちの自信の源です。
私たちの自由と、私たちの信念には、そういう意味があるのです。それは、なぜあらゆる人種と信仰の人々が、男性も女性も子供もみんなこの広大で素晴らしいナショナル・モール(連邦議会議事堂前の広場)にこうして集まり、一緒に祝うことができるのか。60年足らず前だったら、この近所のレストランで食事さえさせてもらえなかったかもしれない父をもつ男(オバマ)が、なぜ今こうして皆さんの前で、(大統領就任の)最も崇高な誓いをたてることができたのか、ということです。
ぜひ今日のこの日を、私たちが何者で、どれだけ遠く旅をしてきたか改めて心に刻んで、記念としましょう。アメリカが建国した時は極寒の季節でした。凍てつく川辺で消えてしまいそうな焚き火を囲んで、いくばくかの愛国兵たちが身を寄せ合っていた時のことです。首都は見捨てられ、敵軍は前進していました。雪は血で染まっていました。独立戦争の行方がもっとも疑わしかったその瞬間に、私たちの国の建国の父は、人々に次の言葉を読み聞かせるように命じました。
「将来の世界に伝えるべし。厳冬の極寒の中、希望と善行しか生き残れないようなとき、共通する危険にさらされて、危険に立ち向かうべく米全土で立ち上がったのだ」
アメリカよ。今、共通の危機に直面したこの冬の中にあって、時代を超越したこの言葉を覚えておいて下さい。希望と善行をもって、氷浮く凍てついた激流に再び挑んで、どんな嵐がやってこようとも耐えしのぎましょう。私たちの子供たちの子供たちに、私たちは試練のときに、この旅が終わってしまうことを許さなかった、と語り継いでもらえるようにしましょう。私たちはこの旅路の途中で後戻りも、たじろぎもしなかったと。そして地平線をしっかり見据え、神の恵みをしっかり見据えて、自由という偉大な賜物を携えて前に進み、それを未来の世代にそれを確実に引き継いだ、と語られるようにしよう。
ありがとう。皆さんに神の祝福がありますように。そして神のご加護がアメリカ合衆国がありますように。
obamas_family 

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President-Elect Barack Obama on Election Night Barack Obama President Elect Acceptance Speech 2008年11月04日 Full speech from Grant Park in Chicago. November 4th, 2008.
「Yes, We Can ~ オバマ大統領」 http://matiere.at.webry.info/200901/article_4.html
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Copyright© 2009 Matiere

アメリカワシントン時間2009年1月20日正午(日本時間21日午前2時)、アメリカ史上初めてのアフリカ系(黒人)大統領となったバラク・オバマ上院議員は、大統領就任演説で、困難な時代にアメリカ国民一人ひとりが団結し、責任を共有し、希望を持って米国を再生させる「チェンジ( 変革)」の一翼を担うよう呼びかけました。
オバマ氏は「私たちは自らを奮い立たせ、アメリカを再生する仕事に取りかからなければならない」と呼びかけました。さらに「今求められているのは、新たな責任の時代だ。それは、一人ひとりのアメリカ人が、私たち自身と私たちの国、世界に対する責任があると認識することだ」と述べ、アメリカの再生の作業への自覚と参加を求めました。
オバマ大統領就任演説
[英語原文]
リンク(pdf) http://www.heraldo.es/documentos/discursoobama.pdf
[日本語訳」
努力と責任感で「どんな嵐にも耐えよう」オバマ大統領の就任演説 全文翻訳
訳者(私)による意訳を含みます。 ( )内は、訳者が補足したものです。
文中の太字は、本文中の印象的なことばです。
市民の皆さん、
私は今日ここにこうして立ち、直面する責務を前に身が引き締まる思いです。そして同時に、皆さんが託してくださった信頼に感謝し、先人たちが払ってくれた犠牲に思いを致しています。私はブッシュ大統領が私たちの国のために尽くしてくれたその献身に感謝し、さらにこの移行期を通じて示してくださった思いやりと協力に感謝します。
これまでに(私を含め)44人のアメリカ人が大統領の宣誓をしてきました。大統領の宣誓はこれまで、繁栄の波が高まる中で、そして平和という穏やかな海の中で、繰り返されてきました。しかしこの宣誓は時折、暗雲かき曇り嵐が吹きすさぶ中でも、繰り返されてきたのです。こうした時でもアメリカは歩き続けてきました。それはただ単に、政府機関の能力やビジョンが優れていたためではなく、「We the People (私たち合衆国の人民)」が、先人たちの理想を大事に守り続け、(独立宣言など)建国の文書に忠実であり続けたからです。(訳注・「We the People」とは「独立宣言」の冒頭)
これまでずっとそうでした。そして今の世代のアメリカ人にとっても、そうでなくてはなりません。
私たちが危機の最中にあることは、現在では明白です。私たちの国は、暴力と憎しみを掲げる大規模なネットワークを相手に戦争を行なっています。また、私たちの経済はひどく弱体化してしまいました。一部の人の強欲と無責任のせいではありますが、私たちみんなが全体として、新時代に向けて厳しい選択をして国を準備してこなかった結果でもあります。そのために人々は家を失い、職を失い、企業は倒産してきました。私たちの医療保険は高過ぎます。私たち国の学校はあまりに多くあちこちで疲弊しています。そして(石油などを大量消費する)私たちのエネルギーの使用方法が、敵を強化し、地球への脅威となっている証拠が、日増しに増え続けています。
どれもこれもデータや統計に基づく危機の指標です。それに対して、数字では計りにくいのですが同様に深刻なものに、アメリカ全土に広がる自信の喪失があります。それは、アメリカの衰退は避け難いものだという、いかんともしがたい恐怖。そして次世代の国民は生活水準を下げなくてならないという、つきまとう不安。こういう自信の喪失のことです。
私は今日、みなさんにはっきり言います。私たちが直面する課題は、現実のものです。課題は深刻で、たくさんあります。簡単には解決できませんし、短期的に解決できるものでもありません。けれどもアメリカよ、これは知っておいてもらいたい。課題は、解決します。
私たちが今日のこの日、ここに集まったのは、恐怖よりも希望を選び、対立と不和よりも目標を共有することを選んだからです。
今日のこの日に私たちは、長らく私たちの国の政治の首を絞めてきた些細な不満や偽りの約束はもう終わりだと、そう宣言するために、ここに集まりました。今日私たちは、長い間、私たちの政治を縛ってきた主張や教義に終止符を打つことを宣言します。
私たちはまだ若い国です。けれども聖書の言葉を借りるなら、子供じみた事はもうやめるべき時が来ました。今こそ、私たちの不屈の精神を再確認する時です。自分たちのより良い歴史を選びとり、世代から世代へと受け継がれてきたあの貴重な贈り物とあの崇高な理想を、さらに前進させる時が来たのです。それは、すべての人は平等でかつ自由で、誰もが最大限の幸福を追求する機会を与えられる権利をもっているのだという、あの神から与えられた約束のことです。
私たちの国がいかに偉大な国か再確認するにあたって、私たちは、あらかじめ、何もしなくても偉大な国として与えられたものではないことを承知しています。偉大さとは、自ら努力して獲得しなくてはならないものです。長い旅路を歩んできた私たちの国は、これまでも決して近道をしたり、適当なところで妥協したりしませんでした。私たちの旅は、気の弱い人たちには不向きな道中でした。気の弱い人たち、働くよりも楽をしたい人たち、富や名声の楽しみだけ求める人たち、そういう人たちは、私たちの旅路には向きません。それよりも、長く険しい道を登って、私たちの国を繁栄と自由に向けて引き上げてくれたのは、危険を恐れない人たち、実行力ある人たち、ものを自分の手で作る人たち、そういう人たちでした。中には功績を賞賛された人たちもいますが、多くの場合は、仕事より娯楽を好んだり富と名声だけを求めることなく、地道に働き続けた人たちなのです。
そういう働く人たちが、私たちのために、ほんのいくらかの持ち物を荷物にまとめて、新しい生活を求めて、様々な大海を越えてこの地に渡ってきたのです。
そういう人たちが、私たちのために、汗を流して懸命に働き、そして西部を開拓してくれたのです。そういう人たちが私たちのために、鞭に打たれても耐えて、固い大地を耕してくれたのです。
そういう人たちが、私たちのために、(独立戦争の戦場の)コンコードや(南北戦争の)ゲティスバーグや(第2次世界大戦の)ノルマンディーや(ベトナム戦争の)ケサンといった戦場で戦い、そして命を落としていったのです。
こういう男たち女たちは、繰り返し繰り返し、私たちがより良い生活を送れるようにと、苦闘し、自らを犠牲にし、自分の手がボロボロになるまで働いてくれたのです。彼らにとってアメリカとは、個人個人の野心の集まりよりも大きいものでした。出身の違いや貧富の差、党派の違いよりも、もっと大きな偉大なものでした。
そしてその同じ旅を、私たちも続けているのです。私たちの国は依然として、この地球上で最も繁栄した、最力な国であり続けています。私たちの国の労働者は、今の(経済)危機が始まった時と比べて、生産性が落ちたわけでは決してありません。私たちの創造性が低下したわけでもなければ、先週や先月や昨年に比べて私たちの国の製品やサービスに対する必要性が減ったわけでもありません。私たちの能力は衰えてはいません。けれども、何もせずに済む時代は終わりました。狭い利益を死守したり、面倒な決断を先送りしたり、そんなことをしていられる時間は、確実に終わったのです。今日から私たちは、自ら立ち上がり、ほこりを払って、アメリカを再生する仕事に着手しなければなりません。
なぜなら、どこに目をやっても、やらねばならない仕事だらけだからです。私たちの国の経済状況は、大胆かつ迅速な行動を求めています。そして私たちは、ただ新規の雇用を創出するのだけでなく、成長の新たな基盤づくりのためにです。商業を支えて私たちを一つに結びつけます。道路や橋を建設し、送電網やデジタル通信回線を敷きます。科学を本来のあるべき姿に戻し、医療技術を向上させながら、そのコストを削減します。そのために最新技術を駆使していきます。私たちは、太陽と風と大地のエネルギーを利用して、自動車を走らせ工場を動かしていきます。そして私たちは、新時代の要請に応えるよう、学校や単科大、大学を改革していきます。どれも可能ことばかりです。そして、これらのすべてを、私たちは実現していきます。
私たちの野望の大きさについて疑念を抱く人がいます。そういう人たちは、私たちのシステムは多くの大きな計画に耐えられないと指摘する人もいます。だが、彼らは忘れています。私たちの国がこれまでに何をしてきたかを忘れ去っているのです。想像力に共通の目的が結び付き、必要性に勇気が結び付いたとき、自由な男女が何を成し遂げられるかを、忘れているのです。
皮肉屋たちは、彼らがよって立つ地面が、すでに動いていることを理解できないでいるのです。つまり、これまで私たちをずっと巻き込んでいた無毛な政争は、もう意味がないものだということを。今日のこの日に私たちが問いかけているのは、政府が大きすぎるか小さすぎるかではなく、政府がきちんと機能しているかどうかです。国民がまともな賃金の仕事を見つけられるよう、政府が協力しているかどうか。適正な医療費で医療サービスを国民に提供できているかどうか。十分な退職資金を各家庭が手に入れることができるように政府が支援できているかどうかです。「イエス」と言える分野についてはこのまま続行しますし、「ノー」と言う分野についてはその政策はそこで終わりにします。そして国民の税金を扱う私たちは、適切に支出し、悪弊を改め、誰からも見えるように透明性の高い形で仕事をするよう、責任を持ちます。国民と政府の間に不可欠な信頼関係は、それによって構築することができるのです。
問うべきなのは市場の良し悪しではありません。富を作り出し自由を広めるという市場の力に比肩するものはありません。けれども、今回の(経済)危機で、市場を注意深く監視していないと、市場は無軌道で野放図な動きをしてしまう恐れがあることを、改めて思い知らされました。さらには、富める者を引き立てるだけでは、国は長く繁栄できない、ということも、今回改めて認識しました。昔からそうだったのですが、私たちの国の経済がうまく行くために大事なのは、国内総生産(GDP)の規模だけではなく、その繁栄がどこまで届いているかなのです。大事なのは、やる気のある全ての人に、私たちがいかに広くチャンスを提供できるかです。慈善でそうするのではなく、その方が確実に国民全員の共通の利益にかなうからこそです。
国民の防衛について言えば、安全と理想は両立できないという主張は誤ったものだと断言し拒絶します。私たちの国の建国の父たちは、私たちには想像もできないような困難を前に、法の支配と人権を保障する権利章典を起草しました。そしてその後の世代が血を流す犠牲を払って、権章の中身を拡大してきました。そこに掲げられた理想はいまも世界を照らしています。私たちは単なるご都合主義で、この理想を捨て去ることなど全くありません。
なので、今日この日(の式典)を見守っている他の国々の人たちや外国政府の皆さんに申し上げたい。(アメリカの)巨大都市の住民から、私の父が生まれた小さな村の人たちにまで。皆さんに申し上げます。アメリカは、将来の平和と尊厳を求める全ての国家とあらゆる男女や子供の友人であり、私たちは再び、世界をリードする役割を果たす用意ができていることを、知って頂きたい。
先人たちが、ファシズムや共産主義を屈服させたのは、ただミサイルや戦車によってではなく、強固な同盟関係や、揺るぎない確信によったものです。彼らは、自国の力だけで自分たちを守れるものではないと理解していましたし、いくら自分たちに力があるからといって好き勝手をしていいというものではないとも理解していました。その代わり先人たちは、力というのは賢明に使えばこそ育つものだと理解していました。国の安全は、国の主張の正当性や、規範としての説得力から生まれるものだと、謙遜と自制という穏やかな資質から生まれるものだと。
この伝統を守っていくのが、私たちです。改めてこの行動規範に導かれ、私たちはもっと更なる努力と協力と国家間の理解を必要とする新しい脅威に立ち向かって行くことができます。私たちは責任をもって、イラクをその国民の手に委ねていく行動を開始します。そして私たちは責任をもって、努力して勝ち取った平和をアフガニスタンに築き上げていきます。古い友人たちやかつての敵対国と共に、私たちは核の脅威を軽減するために不屈に努力し、地球温暖化という恐怖を巻き返していく不断の努力を行っていきます。自分たちの生き方を曲げることはないし、生き方を守るのことに迷いもしません。そして自分達の目的を進めるためにテロを引き起こし恐怖を広め、罪のない人々を惨殺することで目的を果たそうとする連中には、私たちは今ここで言おう。お前たちよりも我々の心は強固であり、決してくじけたりしない。先に倒れるのはお前たちだ。私たちははお前たちを打ち負かす。
なぜなら私たちは、我が国の多様性という遺産は、決して弱点などではなく、むしろ長所だと知っているからだ。私たちの国はキリスト教徒とイスラム教徒と、ユダヤ教徒とヒンズー教徒と、そして信仰をもたない人たちが集まった国です。地球上のあらゆる場所からもたらされた、あらゆる言語とあらゆる文化で形作られた国です。そして私たちには、南北戦争という内戦や人種隔離という苦い経験があり、その結果、前よりも強くなり団結して暗い時代から抜け出しました。その過去があるからこそ私たちは、古くからある憎しみはいつかなくなり、民族を隔てる線も消えるものだと信じずにはいられないのです。部族の壁は間もなくなくなり、そして世界がより小さくなるに連れて、私たちに共通の人間愛が現われてくることになると。そして、新しい平和の時代を導くために、アメリカは自分たちの役割を果たさなければならないことを。そう信じずにはいられないのです。
ムスリム(イスラム)世界に対しては、共通の利益と相互の信頼をベースに、新しく前に進む道を模索しています。紛争の種を撒き、自分たちの社会の問題を欧米のせいにする国々の指導者たちには、こう申し上げる。国民は、あなたたちがものを破壊することによってあなたたちを指導者として評価しない。国民は、あなたたちがものを築き上げることによってあなたたちを指導者として評価するのだと言いたい。腐敗と不正と批判意見を抑圧することによって権力にしがみついている人々に申し上げる。あなたたちは、歴史の誤った側にいることに気付くべきだ。そして、もしあなたたちが、その握りしめた拳を開く気持ちがあるのなら、私たちはあなたたちに手を差し伸べることができる。
貧しい国の人たちへ、誓います。みなさんの農場を豊かにし、清潔な水が流れるようにし、飢えた人々を満たし、知識を求めてやまない頭脳に栄養を与えるよう、私たちはみなさんと一緒に働くことを約束します。そして私たちのアメリカと同様にに比較的豊かな国には、こう申し上げます。私たちは各国で苦しんでいる人々に、もうこれ以上無関心でいるわけにはいきません。またこれ以上に無思慮に、世界の資源を使い続けるわけにもいきません。世界は変わったのだから、私たちもそれに合わせて変わっていかなくてはならないのです。
私たちの目の前に現れた任務を考えながら、つつましい感謝の気持ちを持つとともに、遠い砂漠やはるかな山々をパトロールしている勇敢なアメリカの軍人たちを思い起こします。彼らは多くのことを教えてくれますし、アーリントンの国立墓地に眠る戦死した英雄たちは時代を超えて囁き続けています。彼らには、私たちに語りたいことがあるはずです。私たちが、彼らに敬意を表すのは、私たちの自由を守ってくれたからというだけではなく、彼らが奉仕の精神を体現しているからです。自分たちよりも大きな何かに意味を見出そうという、その意欲のことです。そして今この時、一つの時代が形作られようとしているまさにこの瞬間、私たち全ての者に求められてるのは文字どおり、この奉仕の精神なのです。
なぜなら、確かに政府は多くのことができますし、多くのことをしなくてはならないわけですが、究極的には、私たちの国が頼みにしているのは、アメリカ国民の信念と決意のほどなのですから。それはたとえば、防波堤が決壊したときに見知らぬ人を自分の家に迎え入れる優しさだったり。友人が職を失うのを傍観するよりは自分の就業時間を減らした方がいいという労働者の無私の思いやりだったり。真っ暗な時代を私たちが乗り越えていくには、国民のそういう気持ちが必要なのです。煙が充満した階段に飛び込んでいく消防士の勇気、子供を育てる親の献身の気持ち、そのような心が、私たちの運命を最後に決めるのです。
これから私たちは新しい問題に直面するかもしれません。取り組むための手段も、新しいものかもしれません。しかし私たちが成功するには、勤勉と誠実、勇気と公平、寛容と好奇心、忠誠と愛国心、といった価値観が必要なのです。これらは昔から変わらない価値観です。真実の、本物の価値観です。そういう価値観こそが、私たちの歴史をずっと静かに前進させてきたのです。今何が求められているかというと、こういう真実に立ち返ることです。私たちに今求められているのは、新たな責任の時代に入ることです。それは、一人ひとりの国民が、自分たち自身への責務と、国への責務と、世界への責務があると認識することが必要です。嫌々、不承不承に責務を担うのではなく。難しい仕事に全身全霊を尽くすことほど、心が充実し、人格を作り上げてくれるものはないのだとしっかり認識した上で、進んで喜んで責務を受け入れることが、今必要なのです。
それこそが、市民社会の負担と約束です。
私たちの自信は、そこから出てくるのです。神が私たち一人ひとりに、不確かな運命を自ら作り上げていくよう求めている、私たちの自信の源です。
私たちの自由と、私たちの信念には、そういう意味があるのです。それは、なぜあらゆる人種と信仰の人々が、男性も女性も子供もみんなこの広大で素晴らしいナショナル・モール(連邦議会議事堂前の広場)にこうして集まり、一緒に祝うことができるのか。60年足らず前だったら、この近所のレストランで食事さえさせてもらえなかったかもしれない父をもつ男(オバマ)が、なぜ今こうして皆さんの前で、(大統領就任の)最も崇高な誓いをたてることができたのか、ということです。
ぜひ今日のこの日を、私たちが何者で、どれだけ遠く旅をしてきたか改めて心に刻んで、記念としましょう。アメリカが建国した時は極寒の季節でした。凍てつく川辺で消えてしまいそうな焚き火を囲んで、いくばくかの愛国兵たちが身を寄せ合っていた時のことです。首都は見捨てられ、敵軍は前進していました。雪は血で染まっていました。独立戦争の行方がもっとも疑わしかったその瞬間に、私たちの国の建国の父は、人々に次の言葉を読み聞かせるように命じました。
「将来の世界に伝えるべし。厳冬の極寒の中、希望と善行しか生き残れないようなとき、共通する危険にさらされて、危険に立ち向かうべく米全土で立ち上がったのだ」
アメリカよ。今、共通の危機に直面したこの冬の中にあって、時代を超越したこの言葉を覚えておいて下さい。希望と善行をもって、氷浮く凍てついた激流に再び挑んで、どんな嵐がやってこようとも耐えしのぎましょう。私たちの子供たちの子供たちに、私たちは試練のときに、この旅が終わってしまうことを許さなかった、と語り継いでもらえるようにしましょう。私たちはこの旅路の途中で後戻りも、たじろぎもしなかったと。そして地平線をしっかり見据え、神の恵みをしっかり見据えて、自由という偉大な賜物を携えて前に進み、それを未来の世代にそれを確実に引き継いだ、と語られるようにしよう。
ありがとう。皆さんに神の祝福がありますように。そして神のご加護がアメリカ合衆国がありますように。


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